フォーマル感とラフさ、時代を超越したスタイルと現代的なミニマリズム。そうしたエレガンスの境界線が、調和のあるバランスのもとでぼやけていきます。満ち足りた雰囲気は、穏やかさや繊細さ、心地良い感覚を伴いながら、従来の境界線からスタイルを解き放ってくれます。身だしなみを整えることへの喜びが、リラックスした精神と快適な感覚に導かれ、さりげないエレガンスという新たな次元を発見するために、流動的な旅路を辿ります。

調和の取れた繊細なコントラストは、今季コレクションの架け橋となるテーマを象徴しています。植物繊維が主人公を担うストーリーの中で、リネンはプラチナラメの反射で輝き、ニットのナチュラルヤーンはヘンプ、ジュート、編み模様の素朴なテイストと絡み合い、さらにネットや編み紐といったエレメントがマリンの世界との出会いをもたらしてくれます。異なるボリュームの境界線をさらに曖昧することで、フォルムに遊びを効かせ、シルエットを軽やかにしています。トラベルウェアの緩やかでインフォーマルなラインにおいては、汎用性の高いルックを活かすために、貴重なディテールが組み込まれています。

バランス良い空気感は、カラートーンの重なりを活かしたカラーパレットの中でも反映され、ナチュラル・チャームのコンセプトを体現しています。安定したイメージを確立するベージュの心地良い色調、純粋と定義されるホワイトの多彩なグラデーション、抑制感を率先するグレーの多大なバリエーション、さらに今季コレクションに輝きを加え、素晴らしい季節の中で自然の雰囲気を喚起するグリーン、ローズ、スカイブルーのブラシストローク風の色彩にいたるまで、実に様々な色合いが用いられています。