プロジェクト「マジック・オブ・スーツ」は、職人技とテーラーが呼び起こす魔法を伝えたいという、カロリーナ・クチネリとヴィルジリオ・ヴィッロレージの共通の願いから生まれました。古くから伝わる芸術は、職人の情熱と知識によって再生されながら、今なお継承され続けています。

監督を務めるアーティスト、ヴィルジリオ・ヴィッロレージ（1979年、フィレンツェ・フィエーゾレ生まれ）は、この「魔法」を伝えるために、ミラノにある彼自身のスタジオの中に、とてもリアルな仕立て屋の工房を再現しました。そこには、布地、デッサン画、マネキン、針と糸が生き生きと生命を宿し、まるで舞台に立つ俳優のように様々なシーンで互いに存在感を発揮し合っています。

実験映画とレトロな想像物から強い影響を受けたヴィルジリオは、コマ撮りのアニメーション技術を用いて幻想的で夢のような雰囲気を作り出しながら、一つ一つのフレームを丁寧に仕上げ、「職人的に」彼のムービーを制作しています。